今でも車に乗ると思い出す

小学4年の夏休み、一人で遊ぶことが多くなった暑い日

私は車の中にいた

そこででロボットの操縦の練習をしていた

何故裸だったかというと汗をかき服を濡らすと怒られるからである

窓を閉め切ってハンドルを回しながら

妄想のおもむくままに声を出して手足を動かしていた

「やるな」 「そこ」 「やってやるぞ」 「ビーム」など大きな声で

暑い中夢中になって何かと戦っていたと思う

3日で延べ15時間位汗だくで操縦した。

その後、裸のまま水風呂に入ることが快感だった

サウナに入っているような爽快感で夢中になり過ごした

次の日、日曜日の昼間

母が買い物に行くと言うので

私はついていくことにした。

母が「先に車で待っているから」と言った後、

私が駐車場に行くと

母が「ケーーーーーー」と丹頂鶴のような大声で叫びながら

黄色い何かを吐いていた。

恐る恐る、近くに行くと車の中から

鼻を衝く、強烈なスパイシー臭つまりとんでもない悪臭がしていた

その臭いにより記憶が呼び起こされた。

つまり原因を思い出したのである。

この臭いは私のかいた汗だと言うことを。

連日かいた大量の汗、それが高熱により熟成醗酵

母がドアを開けた瞬間爆発的な臭いが母を襲ったわけである

母が「ガスが漏れている」「離れて!!

涙を流しながら一生懸命に下がれと手を振り私を必死に遠ざけようとする。

私はそれを、ただ呆然と見ているしか無かった・・・

その後、車は修理に出され戻って来ることはなかった。

こんな色です

お母さん ごめんなさい犯人は私です

誤字脱字スルーお願いします。

鈴木